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だれかへの手紙

letter to you

お伊勢参り、あと食べ物とか食べ物とか

2月のある日、そうだ伊勢へ行こう! と思い立つ。
調べると、横浜から外宮の最寄駅である伊勢市駅まで夜行バスが出ている。更に伊勢神宮の公式サイトには一日で参る伊勢神宮という親切なページがあり、これはもう一人でも行くしかないと意気込んでいたところ、友人も伊勢へ行きたいとのことだったので二人で。
買ったばかりのRX100を連れて行った。この記事の写真はすべてRX100で撮ったもの。

8時半到着。伊勢市駅はなにやら工事をしていた。

記念スタンプがあったので、手帳にぺたり。

伊勢神宮・外宮

伊勢市駅から外宮までは徒歩10分ほど。朝早かった(9時前)し道は広いしで、散策しやすい。
緑の多い敷地に入ると一気にひんやりする。この日気温が低めだったということもあるけれど、体感湿度が上がる感じ。呼吸が楽になる。深呼吸したくなる心地好さは、明治神宮に似ていた。

外宮の正宮、豊受大神宮。衣食住と産業の神様。

ほか、多賀宮、土宮、風宮にお参り。表参道でマップをもらい忘れたので近くにいた警備の方に話しかけたら、いろいろと聞かせていただけた。農家の方は真っ先に土宮へお参りする人もいるのだとか。

猿田彦神社、佐瑠女神社

バスに揺られて猿田彦神社へ。交通安全の神様。自転車乗りとしてはぜひともご挨拶せねば。

手を合わせてお参りする向こう側で、結婚式が執り行われていた。こちらは大切な場面に居合わせさせてもらえた気分だけど、衆人環視で結婚式してるご本人たちはどんな気分なのだろう。

猿田彦神社の敷地にある、佐瑠女神社。芸事の神様。

自分は特に芸事を嗜んではいないので、鑑賞する側としてお参り。素敵な芸を観られますように。

おかげ横丁

昔の町並みを再現し、内宮へ向かっていろいろなお店が集まっているおかげ横丁
お昼やおやつはここで、と決めていたけれど、こんなに罠がたくさんあるとは思わなかった。引き寄せられて、じっくり見て回りたいお店ばかりで、予定よりずっと長居していた。

お昼どうしようかなどと話しつつ、赤福でぜんざいをいただく。

焼き立てのお餅がみょーんと伸びて小豆がたくさん絡んで、赤福とはまた違うおいしさ。ほっこりする甘さ。梅と塩昆布を添えてくれるので甘さと塩気の無限ループ。
席は広い畳の間のようになっていて、端に腰掛けて食べたのだけど、畳一面が床暖房になっていて暖かかった。火鉢もいくつか置かれていたけど、火鉢から遠くてもちゃんと暖かくて嬉しい。

五十鈴川沿いにある、「とうふや」さん。桜が咲いていないのが残念。

二階建ての建物で、二階のお座敷へ通していただいた。
半分屋根裏のような雰囲気の中に、四人がけの卓が四つ。隅にデッドスペースがあったし、席同士の間にだいぶゆとりがあったので、詰めようと思えばもっと席を作れそう。
でもそのパーソナルスペースの広さと、店員さんの丁寧な接客もあって、腰を下ろしてすぐにほっとして寛げた気持ちだった。お店に来たというよりは、親しい人の家へお邪魔しているような錯覚をおぼえる。
伊勢で訪れた飲食店はどこもそんな印象で、もちろん土地柄よそから来た観光客を迎え入れることに長けているのだろうけれど、それだけではないと思った。足を踏み入れてすぐにあんなにも安心するって、技術じゃできない。伊勢にいる間、ずっと居心地が好かった。

豆腐田楽をいただいた。

田楽みそは甘さが強め。お豆腐は、串が刺さった状態で半分だけ齧る、なんてことをしても全く崩れないから不思議。普段食べている豆腐よりも水分が少なくて(炙っているから当然かもしれないけど)、密度が高い感じ。おいしい。

11時に開店してすぐに入ったのだけど、豆腐田楽を食べ終わる頃には数組の行列が。
お店を出て、引き続きおかげ横丁散策。

五十鈴川郵便局。黒いポストが印象的。

おかげ横丁には、他の場所にも同じ形のポストがあったけど、黒色のものはここだけだった。

常夜燈のあたりから、食べ歩きしたいものがありすぎて興奮しっぱなし。さすがに全部は食べられないから泣く泣く見過ごしたものもあったけど、どれも本当においしそうで迷う。
というか伊勢のあの松坂牛の扱いのカジュアルっぷりはなんなの? あっちには松坂牛の肉まん、こっちには松坂牛串、って(しかもおかげ横丁のいろんなところで出くわす)松坂牛って高級なお肉なんじゃなかったっけ? あれ?
聞くところによると松坂でお肉というと問答無用で松坂牛が出てくるとか。地産地消の考えではまったく間違っていないのだけど、自分の知っている扱いと違いすぎて混乱する。

それはさておき食べたもの。八知玉屋のこんにゃくようかん(緑茶)と、田楽。

こんにゃくようかんは初体験の食感。寒天の代わりにこんにゃくで固めているという理屈はわかるけど、新鮮。一本が大きいし蒟蒻だし、結構腹持ちする。
店先にあった蒟蒻や刺身蒟蒻の試食もいただいた。山椒こんにゃく×マヨネーズ、完全におつまみ。
干物屋さんで試食させてもらったさめのたれ(さめエキス的なものの入ったつけだれなのかと思ったら、まんま鮫の干物)もすごくお酒に合いそうだった。塩気がたまらない。

お昼をまわって晴れてきた。歩いていたら見つけた圧倒的存在感・その1。

糸目の笑顔と色づかいの派手さがじわじわくる。

圧倒的存在感・その2。

目が据わっている。

全体的に古い日本の町並みを模している中で、突然現れる洋館の二階、洋食屋・はいからさん。建物の一階はミキモト真珠ほかアクセサリのお店。

名前の通りのハイカラ。女性の店員さんは、丈の長い淡いブルーのワンピースに白いエプロンをあわせた、メイドさんのような格好。

名物だというハヤシライスをいただいた。

市販のルーで作ったハヤシライスは甘いけれど、こちらは甘さ控えめで苦味が強い。大人のハヤシライス。
ハヤシライスに福神漬を添えていただくのは初めて。ハヤシが甘くない分、とても合う。

がっつり昼食を食べて満腹だというのに、行列と店名に惹かれて並んだのが牛肉の老舗、豚捨。

二階でちゃんとごはんを食べるとそこそこのお値段だけど、一階の店先で売られている揚げ物は値段も量もお手頃で、二人で半分こして食べた。

コロッケ。

粘度が高くて甘みの強いお芋がおいしい。

メンチカツ。

お肉と肉汁がぎゅっと詰まっていてたまらない。たくさん買ってお土産に持って帰ればよかった。

いい加減内宮行こうか、というわけで、最後に団五郎茶屋のきなこ団子と生醤油団子を。

食べなかったけど、みたらしと黒蜜もおいしそうだった。

伊勢神宮・内宮

ようやく伊勢神宮の内宮に到着。人が多い。

開花予報は一週間後だったけれど、宇治橋を渡ったところに一本だけ咲いている木があった。写真を撮る人の群れ。

一般的な神社の御手洗もあるけれど、もうひとつあるのが五十鈴川御手洗場。紅葉の季節にぜひ訪れてみたい。

しゃがんで両手を清めた。

五十鈴川おかげ横丁のそばにも流れていて、いろんなところから見ることができたのだけど、とにかく水が透き通っていてきれい。泥水になってもおかしくなさそうな、土のある場所でも、同じようにきれいだった。川ってこんなにきれいなものなのか。

外宮・内宮のなかで、二股に分かれた木を何本も見かけた。力強い。

正宮はさすがの混雑。流れ作業のように人波が動いていて慌ただしく、静かにお参りするような雰囲気ではなかったけど、天照大御神に手をあわせられてよかった。
今年の式年遷宮の後には移るのか、と、ひと気のない隣の土地を横目に移動し、荒御魂宮や子安神社にもお参りした。

敷地が広いのと砂利道で歩きづらいのとで時間を使い、内宮を出ると16時を過ぎていた。月讀宮へ行きたかったので、神宮の方にバスを教えていただいて移動。臨時バスも出ていたようで、参拝時間が終わってしまう17時には間に合った。

月讀宮

同じ形の月讀宮、月讀荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮が、きれいに並んでいる。

並び順と参拝順序が違うという罠があるも、居合わせた参拝客の方に倣うことでクリア。
神社がある以外の敷地は背の高い木が多くて、日が出ている時間でも薄暗かった。どの神社もひんやりとした空気があって、背筋が伸びる思い。

五十鈴川駅から近鉄に乗って伊勢市駅へ戻る。

ちょうどICカードの相互利用が開始した日だったので、早速Suicaで入退場した。近鉄伊勢市駅で降りて、JR伊勢市駅改札からの退場も問題なし。
駅の観光案内所は閉まっており、街全体が営業終了している感があったけれど、帰りのバスまで時間があるのでもう少し滞在する。

夜グルメ

伊勢市駅近く、山口屋の伊勢うどん(月見)。

初めて食べた伊勢うどんは、つゆの色の濃さよりもうどんの柔らかさが衝撃。周りはふわふわと柔らかいのに、真ん中には芯があって、こんなうどんがあるのかと不思議な気分だった。こんにゃくようかんといい、味は馴染みがあるのに食感が未知の世界な食べ物は、まったく新しいものを食べるよりもびっくりする。
おつゆは噂通り、見た目に反して濃くはなく、やさしい甘さでおいしい。
お店の隅のテレビで、数年ぶりに名探偵コナンを見た。

そのあとBar Recipeへ。

外観は完全に民家。内装も極力そのまま使われている、今まで見たことのないようなお店。
玄関へ入ると薄暗い板張りの廊下に「靴のまま奥までお進み下さい」という旨のことが書かれていて、すわ注文の多い料理店か次は眼鏡を外してクリームかと一瞬びびる。

奥の引き戸の向こうは、床の間にカウンターと、ダイニングテーブル。すごい。

マスターの男性が迎えてくれた。

水墨画の描かれた襖の奥に、お酒の瓶がずらり。

カクテルのメニューも豊富。オリジナルカクテルもあった。

一日の締め、キューバリバーとツナバゲットをいただく。

一時間ほどまったり過ごした。落ち着く。

行きたいと思っていたところは行けて、次また来れたら寄りたいところを見つけて、すごく充実した日帰り旅だった。
たくさんの神様に初めましてを伝えてきたので、いつか、お久しぶりです、を伝えに行きたい。

メモ:伊勢に再訪したら

  • 天の岩戸
  • 松坂牛串
  • 浪曲茶屋のにゅうめん
  • 松坂牛肉まん
  • 手こね寿司